2016年6月27日月曜日

duelyst codex 翻訳 chapter1~15

英語力不足により、原作の意図した内容とは異なる部分が多々あります。3,5,7,8章の翻訳が特にひどいです。
語句補足の部分には関連ありそうな元ネタやカードを載せています。

 

 

chapter1:THE AGE OF DISJUNCTION   

0AE

「惑星Mythronへの衝撃」


 遥か昔、宇宙の彼方のある星々の欠片が惑星Mythronに降り注ぎ、Mythronの大地とそこで暮らす生物に変化を与えた。Mythron唯一の大陸は7つに裂けねじ曲がり、新たに険しい山々と透き通った湖、そして嵐吹きすさぶ大地ができた。
 広大で温暖なCelandine大陸は後のLynor Kingdomsの本拠地に、草の生い茂る危険に満ち溢れたXenkhai大陸は後のSonghai Empireの本拠地に、不毛で荒れ果てたAkram大陸は後のVetruvian Imperiumの本拠地に、砕けて粉々になった大地の割れ目のStyxusは後のAbyssian Hostの本拠地に、原生的な火山のあるMagaari大陸は後のMagmar Aspectsの本拠地に、遥か遠くのWhyte山脈にまたがるHalcyarは後のVanar Kindredの本拠地になった。
 そして中央大陸Aestariaでは、今や同心円状に並んだ2つの巨大な山脈が隕石の衝撃でせり上がり、大陸の中心には1000マイルに及ぶ隕石のクレーターGod's Heelができていた。
 その衝突はMythronの気候も同様に変化させていた。とてつもない暴風雨が大地を洗い流し、止まることのない酸性雨の土砂降りと荒れ狂う雷に被われた。数百マイルにも及ぶ大渦潮が海を裂いた。気温は焼けつくような暑さから凍てつくような寒さまで急激に揺れ動きMythronの無数の生命が失われた。
 これらの出来事を生き延びるために生物は、地下を避難場所にするか、地獄のような厳しい火山地形に適合することを選択した。そうしている間にも数多くの生命が失われていった。
 クレーターのど真ん中では隕石が宇宙の根源を含んでいたため、そこから魔力があふれ出し、そこにはGreat Tree of Eyosが生えてきた。

chapter1語句補足:

1マイル=1609メートル

Celandine(クサノオウ,キク科の多年草)


Songhai Empire(songhay:15世紀後半から16世紀にかけてスーダン西を支配した王国)
ソンガイ帝国全盛期の領土


Akram(アラビア語で最も寛大という意)


Vetruvian Imperium(vitruvius:共和政ローマ期に活動した建築家,月にあるクレーター)
ウィトルウィウス的人体図:レオナルド・ダ・ヴィンチがvitruviusの『建築論』をもとに描いた


Abyssian Host(abyssinian:エチオピア高原原産の猫)
アビシニアン



Halcyar(halcyon:冬至に海上で産卵する伝説上の鳥,カワセミ)
カワセミ

 


 

 

 

 

chapter2:THE GREAT TREE OF EYOS   

10,000AE



「THE GREAT TREE OF EYOS」

 数千年が経ちMythronは隕石の衝突による被害から着実に回復していった。生命は再び惑星全土に満ちるほどに増えていった。
 The Great Tree Of Eyos も同様に成長し、惑星中心からあふれ出る魔力を吸収して、月夜に虹色にきらめく若葉を芽吹かせていた。この木の誕生から一万年が経ち咲きほこる頃、突然その花が弾け飛んだ。光り輝く神秘的な力の放出で惑星全土を覆い、美しいオーロラに空は包まれた。打ち上げられた虹色の花びらは、風に運ばれてMythron全土に散らばっていった。
 弾け飛んだ花びらたちは個々に木のとのつながりを有していたため、それに触れた生物に惑星の魔力を与えるだけでなく、触れた生物の視点を通じて木は世界を観察できるようになった。花びらに触れたものは、魔力でからだの節々が金属と鉱物の性質を示す光り輝くクリスタルになった。花びらは生物の意識の有無に関わらず触れることで生物の進化を促進させていった。
 北方のWhyte山脈のHalcyarでは、すばしっこいSnow Chaserと獰猛なDraguar Giantsによる古の生存競争が繰り広げられていた。東のXenkaiでは、意識ある竹を介した通信システムをWhistling Bladesが発達させ、鮮やかなオレンジ色のフックを備えたAng'Mar GladesがZuraelによって生み出されていた。
 しばらく経ち、木からの神秘的な力の放出が止まると木は魔力を再び蓄えるために休息状態に入り花びらも力を失った。
  しかし、火山地帯のMagaariのところにたどり着いた13枚の花びらたちだけは違った。その花びらたちは、13匹のイリジウムの外骨格をまとった知恵ある珍しいドラゴンの雄たちと接触し、13匹の不死身のMagmarになった。一方、火山の奥深くでは彼らドラゴンたちの女王が人知れず死んでいくが、彼女の遺した生命は永遠に繋がっていった。

chapter2語句補足:

Snow Chaser

Draugar Giants?


Whistling Blades
   
Ang'Mar Glades(Witch-king of Angmar:アングマールの魔王。指輪物語の登場人物,冥王サウロン直属の配下)
アングマールの魔王


Zurael?

イリジウム・・・工業用や宝飾品に使われる。









 

 

 

chapter3:THE RISE OF THE MAGMAR ASPECT     10,000~20,000AE

「Magmarの目覚め」

  花びらに触れたことで、Magmarは400年もの時を過ごした。彼らは卵に戻り再び生まれることで実質不死身だった。しかし、彼らは女王無しに繁殖できず指導者もいなかった―――彼らの長兄Valknuが導くまでは。
 偉大なるValknuはMagmarの記憶を伝承させる方法を編み出した。記憶を再体験し理解する過程はThe Dance of Dreamsと呼ばれる。体験した記憶は集合意識として、Thirteen aspectsと呼ばれる歌のような魔法の旋律で伝承させることができた。
 Magmarは千年以上調和のとれた社会を築き、定期的に再誕生を繰り返していた。彼らは私欲に囚われず純真で、唯一興味があったのは我々はなぜ生きているのかということだった。彼らは時々遠くからやってきた生物と交流する以外は、外部と接触することもなかった。
 他の種族と異なりMagmarは今なおThe Great Tree of Eyosとのつながりを有し、その声を聴くことができた。そうして数百年がすぎる間に、Magmarは世界中に木の魔力が散らばったことを知り、木を『生命をもたらし、育み、再生させるもの』として崇め祀り始めた。
 彼らは木とつながりThirteen aspectsを用いることで世界の有り様をおぼろげに感知することができたが、そうしているうちに彼らの自己意識は次第にすり減っていった。遂ぞ彼らは、悟ることも自分たちの進むべき未来も見つけることはできなかった。こうして彼らは、死にたくても死ぬことができず、再生を繰り返すことで永遠に苦しみ続けるのであった。

chapter3の舞台


chapter3語句補足:

Dance of Dreams               










 

 

 

chapter4:THE AESTARI OF SPARK    

20,000~22,000AE

「覚醒するAestari」

  The Gread Tree of Eyosが再び咲きほこる頃、魔力を秘めた花びらは再び舞い散りだした。そのうちのいくつかはVermillion Forestにたどり着き、オレンジ色の髪の生えた人型の賢い生物が触れた。彼らは自らをAestariもしくはChidren of the Ineffable Flameと呼んだ。親から子へ魔力は受け継がれていったので、数世代を経るうちに花びらの魔力は彼らの種族全員にまで行き渡っていった。
 Aestariは魔力を用いたり、精神感応することに生まれつき長けていたが男女間で明確な差異があった。女性は、魔力の放出を途切れなく扱うこと"Binding"に長けていた。彼女らは精神を研ぎ澄ますことで物体を動かし、その持続時間は男性よりも長かった。対して男性は、魔力の強度を増幅し炸裂させる"Surging"を得意としていた。"Surging"を使用すると魔力を急激に消費するので、クリスタルから魔力を抽出して補給するか、自然に回復するまで魔力の使用を控えるかしなければならなかった。
 "Surging"の使用は本人の欲望を刺激するので、Aestariの男性の幾人かは"Surging"の使用によって本人の欲望が成長し世界を支配する力が欲しいとまで思うようになることまであった。更なる力への渇望はクリスタルを使用することにつながり、クリスタルは強大な魔力と持続性両方を与えてくれる。クリスタルに依存してしまった者の大半は、もう元の貧弱な魔力や何の変哲もない暮らしでは満足できなくなってしまう。飽くこと無き力への欲求は、最終的に精神の崩壊につながっていく。

chapter4の舞台


 

 

 

 

 

chapter5:THE EMERGENCE OF THE INXIKRAH  20,000~22,000AE

「Styxusの地下世界 Inxikrahの生態」

  Mythronの生物の大半が地表に住んでいたものの、隕石の衝突以来地下に逃げ込んだままずっと住み続けている生物もいた。The Great Tree of Eyosの花びらはそんな暗闇の世界――大地が粉々に裂けたStyxus大陸地下の奥深く――にすらたどり着いていた。花びらの影響を受けて地下世界にある石は、魔力を帯び光を発するクリスタルへと変化していった。
 また、InxikrahもしくはFormless Facesと呼ばれる蛇に似た賢い生物も花びらに触れた。Inxikrahは千年を超える地下生活に適合して、鱗を生やしアルビノ色で群れで獲物に襲い掛かり精神性の毒で麻痺させて仕留めていた。Inxikrahはとても日光に敏感で、数時間日光の下にいるだけで乾燥して焼け焦げてしまう。なので彼らが地表を探検するのはもっぱら夜の間だけで、Inxikrahの住む土地が、広大な海に囲まれて他の世界とは隔絶されていたので、外を出歩く必要性も無かった。
 地下世界は危険に満ち油断のならない場所でそこにある物もそんな環境に適応するうちに、危険性を帯びていき、Echoing Depthsと呼ばれる有益な物資たちもその例外ではなかった。Inkhronは煤けた紫色の宝石のそばに潜んでおり、Dark Creep Mossは黒いアメジストに引き寄せられる習性があった。魔力を濃縮し薬効のあるGhost Azaleasも同様だった。Lnxikrahは彼らの獲物であるKrah'ZulがGhost Azaleasにおびき寄せられる習性があることを学び取っていた。
 Inxikrahは脱皮をするごとにその毒性は増していき、最も強力な毒になると毒を注入した獲物はやがて溶け出していく。Inxikrahのオスは最も危険なハンターで育てば育つほどその危険性は増していく。一方メスはオスと違い遊び目的での狩りをしないが、幼少期に腹が減れば共食いを始めてしまう。Inxikrahたちは自分たちの命を守るために日々たくましく生きていた―――Krah'Zulが凶暴化するまでは・・・

Chapter5の舞台


chapter5語句補足:

Ghost Azaleas(Azalea:アザレア。ツツジの一種)





 

 

 

 

 

chapter6:THE FIRST EMPIRE 

22,000~22,300AE

「Aestariの黄金時代」


隕石衝突の跡地であるGod's Heelに、Aestari達は調和の取れた文明を数世紀のうちに築き上げた。そこでは資源の略奪もない安定した生活ができていたので、人口を徐々に伸ばしますます繁栄していった。初めは数えるほどしかなかった村々が、やがてSanctuary Plains一帯を埋めるほど増えていった。
この最盛期の合間に、文化や魔法に関する知識は発展していき無数の専門分野や学派が生み出されていった。Aestari達は中央学府としてSeventh Sanctumを設立した。Seventh Sanctumは以下のような7つの専門分野で構成されていた。

School of Knowledge:初代LoremasterであるAlcuin Orderが設立。世界への見聞をより深めることを目的とする。
School of Harmony:Sword of AkraneとTwin Crescents両名は磨き上げた様々な剣術に魔力の流れを組み合わせた。目に見える体動だけでなく、目に見えない魔力の流れという二面性について体系的に学ぶ。
School of Timelessness:何年にもわたる瞑想の末、Chakri Avatar達はGreat Treeの意思を読み取ることに成功した。彼らはGreat Treeから溢れんばかりの魔力を貸し受けることや、現在そして未来の光景を見ることができた。
School of Selflessness:初代Shieldmastersは人々を護るために必要な、敬虔,誠実,信義,尊敬し合うことの重要性を説いた。
School of Power:ArtificersとSongweaverはクリスタルの魔力を無生物に濃縮させることで、強力なArtifactsや魔導具を作ることに成功した。
School of Dreams:AestariのMistwalkerとAethermaster達は、astral pahseを通すことで別次元から幻影を放ち化け物を呼び出す方法を編み出した。
School of Orders:Arcanysts達は魔力の成分と構成因子を解き明かすことで、呪文の威力を底上げすることに成功した。また、後に大ヒット商品となる霊薬Sundrop ElixirとAurora's Tearsも作り上げた。

最盛期について、Aestariの初代年代記編者はすみからすみまで書き尽くした。
一方そのころmagmar達も惑星Mythronの守護者として、Aestariの動向を静かに見守っていた。

chapter6の舞台


chapter6語句補足:

 alcuin loremaster

Sword of Akrane


 Chakri Avatar


Shieldmasters


Songweaver


Aethermaster


astral pahse


Sundrop Elixir


Aurora's Tears















 

 

chapter7:THE DARKNESS GNAWS BELOW

22,000~22,300AE

「暗闇の胎動」

Aestariが最盛期を迎える頃、地下世界でも動きがあった。
Inxikrahは地下世界の食物連鎖の頂点に立っていた。その立場は圧倒的で、彼らに敵うものは存在しなかった。
Inxikrah等のエサであるKrah'Zulは、妖しげに黒く光るアメジストの魔力で、より強靭で凶暴な生物に変化していった。また、Krah'Zulを食べてしまうと、捕食者も強靭性と凶暴性が増す変化が見られた。
やがて、 Inxikrah達はクリスタルの魔力の影響で仲間同士で殺し合うひどい様相を呈していた。この現状を打破するため、Inxikrah達は厳格な階級制度を基に統制を築き、クリスタルを管理することで種の存続を図ろうとした。殺戮衝動の解消策としては、獲物を神への供物として捧げる宗教体系を築き、皆率先して狩りに酔いしれるようになった。、Inxikrahの下等種にあたるSerpentiやInxikrahが醜く変成したDarkspine Elementals, Wraithlingは、階級制度の中で奴隷や慰み者として扱われていた。
一方InxikrahのメスにあたるInxykreeは、オスに比べれば殺戮を好まずより調和のとれた気質を持っていたのでオスとメスで2つの異なる社会に別れるようになった。オスとメスはお互いに干渉せず、唯一子孫を残す時に出会うのみだった。

chapter7の舞台

chapter7語句補足:

Serpenti

Darkspine Elementals

Wraithling


 

 

 

 

 

 

chapter8:THE PROPHETIC PARADOX 

22,300~22,400AE

「予言者Kaon Deladriss」

Aestariの黄金時代が斜陽に差し掛かり始めたころ、Matron-MagusであるKaon DeladrissはSeventh Sanctumの7学派を修めた後に、Ivory Peakeでの瞑想に取り掛かった。
修練の結果、彼女はGreat Tree of Eyosと対話できるようになった。対話を通してKaonは知識を得、より高潔な精神を育んでいった。その後、KaonはSeventh Sanctumに戻り、Mythronの初代Horizon Walkarに就任した。

数年過ぎたころ、Kaon DeladrissはWhite Mantleでの瞑想中に、Great Treeの影響でAestariの文明が崩壊するという予言を受けた。
しかし、崩壊を防ぐためにはGreat Treeを切り落としてしまうと、Kaonは超常能力や不死性を失ってしまう。
彼女はAestariの数えきれない生命を救うか、自分の能力を採るかの選択に迫られ大いに苦悩した。
遂には、彼女はAestariを救うことにし、予言を皆に知らせた。
―――Great Treeの核を取り出し、Aestariより遠く離れた地に再び植えよ―――

chapter8の舞台








 

 

 

 

 

chapter9:THE FIRST SENEAI 

22,300~22,400AE

「予言に選ばれし7人」

予言には7つの希望が世界の行く末を変えるとあった。Kaon Deladrissは思案した結果7つの希望を見つけるために、力,忍耐,知性,信義を計るための闘技会を開催することにした。そこで選ばれた者たちはSenerai "The Seven Stars"と呼ばれた。闘技会にはAestariの中でも比類無き戦士たちであるVanarもしくはlegendary eliteと呼ばれる者たちが出場した。
選考の結果Seven Starsに選ばれたのは、Songweaver Eurielle,Loremaster Lumina,Swordmaster Zwei,Avatar Saari,Arcanyst Graye,Shieldmaster Koreldyreの6人だった。
7人には一人足りない事にKaonは困惑した。そこでKaonは闘技会の開催をもう1週間延長したが、結局7人目にふさわしい者は現れなかった。もしや予言を勘違いしたのではないかとKaonが思案し始めたところに、両刃の剣を携えた一人のMagmarがやって来た。
Kaonは感謝の意を示しながらも冷静に「残念ながらMagmarであるあなたを選ぶわけにはいかない。此度の使命は我々Aestariのみで解決する」と、言い放った。
しかし、Magmarは一歩も退かずに「私の名前はStarhorn。予言に選ばれしSeventh Starだ」と、主張した。
Kaonも仕方なく「このMagmarを闘技会に参加させ身の程を教えてやれ」と参加を許した。
Starhornは見た目通りの強大な腕力だけでなく、蝶のように舞い蜂のように刺す優雅な動きで何者をも寄せつけなかった。襲い来るVanarを全員なぎ倒したことでKaonも遂には「十分だStarhorn,勇敢なるMagmarよ。あなたはSeven Staes最後の一員に相応しい」

chapter9の舞台


chapter9の語句補足:

両刃の剣

Starhorn









 

 

 

 

chapter10:THE GREAT TREE APERION 

22,400AE

「使命を果たす旅路 新たな樹APERION」

7人とともに使命を果たす旅に出たKaonだったが、Great Treeが無くなった影響で日に日に体が衰弱しつつあった。
Great Treeの核は切り出した際に拳ほどの大きさの虹色に輝く種へと変わった。切り落とすとすぐにGreat Teeは枯れ落ち、星形の輝いていた葉も毒々しい赤色に染まった。Kaonはその身が果てるまで、Great Treeと痛みを共有し続けた。

Great treeの種を植えるのにふさわしい場所を見つけるための旅は数年にも及んだ。多くの場所をめぐる中で様々な出会いがあった。
草木生い茂るXenkaiではFour Windと友になり、若返りの泉であるTwilight Springの水を飲ませてもらった。
Pyrae諸島では歴史に埋もれた技術fireweavingを発見した。
霧に覆われた前人未踏のY'Kir諸島では、旧時代の技術を密かに継承していた職人たちがひっそりと暮らしていた。
また、Styxusの地表にあたる荒廃した土地にも上陸しそこをBlighted Landsと命名した。
彼らはMagmarの本拠地Magaariにもたどり着いた。彼らが行くまでMagaariの地を踏んだAestariは一人としていなかった。そこでは今なおMagmar達の最後の女王の亡骸がそびえ立っていた。
Yquem Riverを航行し、Raithline Lakeを目指した際にはMirkblood Devourerに襲われないようSilverbeaks達と旅路を伴にした。
Alluviai PlainsではAzurite Lionが狩りをしている場面を目撃できた。

その後も様々な出会いや別れがあったが、遂にKaon一行はHalcyar―――Whyte Mountainsがそびえ立つ最北端、Aestariaから遠く離れた地にたどり着いた。
彼らはそこで周りの山々に阻まれ、オーロラに覆われた孤峰を見つけた。彼らはその頂上にKaonへの敬意を評してDeladriss Peaksと名付け、そこへGreat Tree of Eyosの種を植えた。するとすぐに、新芽がすくすくと生え若葉は星空の光を浴びてどんどん伸びていった。彼らはその、新たな樹にAperionと名付けた。
その刹那、Kaonは役目を果たしたかのように安らかに息絶えた。何かを感じ取ったかのように、遠く離れたAestariの地でも皆が悲しみに沈んだ。
こうしてできた新たな樹は今はまだ小さく弱弱しい存在で、この樹から溢れ出す樹液は紅色をしておりEyosが泣いているようだった。後にこの樹液を垂らす様子は「泣いている樹」と呼ばれるようになる。

chapter10でKaon達のたどった大まかなルート(場所がよく分からない部分は省いてあります)

chapter10語句補足:

Four Winds


Mirkblood Devourer



Azurite Lion











 

chapter11:THE PROTECTORS OF MYTHRON'S SECRET

22,402AE

「APERIONの守護者」 


使命を果たした7人だったが、隠れた不安の種があった。旅の仲間の一人であるArcanyst GrayeはGreat Tree Aperionの魔力に魅入られており、その力を虎視眈々と狙っていた。Songweaver EurielleはGrayeから何らかの悪意を感じ取り、Great Treeを護るためにその場所を秘密にすることを提案し、皆が彼女のその提案に一応の納得を示した。

7人はAestariに帰還後、忘却の呪文でgreat treeがあるDeladriss Peaksの場所を全員の記憶から消去することにした。全員の記憶を消去し合ったが、すんなりと記憶を消したGrayeに不信を抱いたEurielleはGrayeの頭の中を密かに覗いてみた。すると案の定、記憶を消した振りをしていただけで
Deladriss Peaksの場所も完全に記憶しており、Great Treeを盗みに行く計画を立てている真っ最中だった。Eurielleは今度こそGrayeの記憶を完全に消し去り、Great Treeの守護をする必要があると痛感した。
そこでEurielleはgreat treeを護るための組織を結成しようとしたが、Aestariの男性は力を求め道を誤る傾向があったので、組織を女性のみで構成することにした。彼女たちはSedirまたはHearth Sistersと呼ばれ、命に代えてでもgreat treeを守護することを誓った。

また、Kaon Deradrissは死してなお霊体となって、Swordmaster Zweiの枕元に降り立ちgreat treeを守るよう託した。双剣SolsticeとWinterbladeを巧みに操る彼女は、この使命を承諾しDeladriss Peakに急行しSeidirたちと合流した。

一方、Starhornもひそかに独自の動きをとっていた。magar達の神聖なる歌dance of dreamに、Deladriss Peaksの場所を示した詞を織り込みmagmar達にgreat treeの場所を伝えていた。

Deladriss Peakではgreat tree Aperionが魔力を秘めた花びらを咲かせ、その花びらは朝露に濡れると一つまみのクリスタルへと変わった。そのクリスタルに触れたSedirは様々な動物に変身する能力Voice of Windを扱えるようになった。

chapter11の舞台



chapter11語句補足:

Sedir(トルコ語でヒマラヤスギの意)
ヒマラヤスギはヒンドゥー教で聖なる樹木として崇拝されている。


Hearth Sisters


Winterblade


Voice of Wind















chapter12:THE TRINITY MANDATES AND THE GREAT DIASPORA

22,402~22,610AE

「AESTARIAの新政」

Aestariaでは、Songweaver Eurielleが英雄として迎えられていた。Kaon Deradriss亡き後の新たな指導者にEurielleは就任した。しかし、彼女は戦士としての心を忘れられず統治というものに全くなじめなかった。
一方、市民たちはというと自由気ままに暮らしており、金持ちや権力者の中にはクリスタルの魔力をシャワーを浴びるように無駄遣いしている者もいた。
「Aestariaやその市民を守るため、Kaon Deradrissや7人の仲間たちと共に辛い旅路を果たした。にもかかわらず、当の市民はその事実を忘れ呑気に生活している」Eurielleは怒り、市民に自分の身は自分で守らせるべき,クリスタルの使用を制限すべきだと考えるようになっていった。
やがて、彼女はクリスタルの使用を制限する法律を3つ公布した。

第1条:できるかぎり魔法の使用を控え、魔力を消費した際には魔力の自然回復を待つこととする。また、クリスタルの使用限度を定める。使用限度を超えてクリスタルを使った者は懲役に科す。
第2条:政府は、都市発展のためにクリスタルを制限なく利用することを許可する。
第3条:快楽を得るためにクリスタルを使用することを禁ずる。

Aestariの人々はこれらの規制にひどく腹を立て、我々の人権を無視した内容だと感じた。今までクリスタルを存分に使ってきた反動で、体調を崩す者も出てきた。Aestariaの人々は、クリスタルを貯めこむ,盗む,闇取引するかして皆血眼にして求め合った。

ある者は、クリスタルを求めSundrop Mountainsの周りを探し周った。また、ある者はAestariの地を離れ、遠く危険な地まで旅立っていった。

chapter12の舞台


















chpter13:THE DAWN OF THE VETRUVIANS

22,610~22,640AE

「Akram大陸への船出」 

Aestariの厳しい規制から逃れるため、野を越え海を越えはるか東に向かっている人々がいた。彼らは苦難の道のりを耐え抜き、やがてAkram大陸へとたどり着いた。
彼らは、そこにKaeroという名の首都を建て新たな国家作りにとりかかった。土地の大部分は乾燥した砂漠だったが、地下を掘り進むと湧き水や運が良ければ銅,スズ,鉄などの豊富な鉱物資源を掘り当てることができた。

Dunes of Ma'orと名付けた土地では水を地下からくみ上げるために、巨大なピラミッド状の装置を設置した。そこには、刀鍛冶達の故郷Tyviaのような街並みが次第に出来上がっていった。PyraeやMuraniなどの近隣の土地も職人や技術者たちの町として次第に栄えていった。

学徒であるAlcuin Loremasterの大部分もKaeroに移り住み、Sventh Sanctumの姉妹校にあたるOstraconが開校した。やがて、Ostraconは学問の中心地へと変わっていった。Seventh Sanctumに比べ魔法を極めるためのクリスタルの使用が制限されないという大きな強みもあった。

絶えず水不足に悩まされつつも、金属資源の豊富なAkram大陸は数多くの職人たちをAestariから呼び寄せた。冶金業は栄え、遂にはAestari本土以上の技術水準を持つに至った。特にその中でも目覚ましい活躍を遂げた人物はAtarだった。AtarはOstraconの学習課程で誰よりも優秀な成績を修めGrand Loremaster, High Artificer,Prime Arcanystなどの数々の称号を得ていた。多くの称賛を得ながらも、彼は慢心することなく学究の徒としてひたすらに研究を続けていた。そんな彼がある日歴史的な発見をすることとなる。

chapter13の舞台


chapter13の語句補足:

Kaero・・・ブルトン語でエジプトの首都カイロの意。ブルトン語はフランス国内で少数話されてい 
        る消滅寸前の言語。

Ostracon・・・⑴陶片、古代ギリシア時代には投票用紙として使われた。⑵土器や石灰岩の破        
          片。パピルスの代用品。


Atar・・・アタール。モーリタニア北西部に位置する都市。



















chapter14:THE STAR CRYSTALS OF AKRAM

22,640~22,670AE

「Star CrystalとVetruvian」


AtarがAymara Canyonでのフィールドワーク中に、丘陵を越えふと下を見ると辺り一面が光輝いていた。目を凝らしてよく見るとどうやらかなり純度の高いクリスタルが無数に埋まっているようだった。Great Treeの花びらがこの地に舞い降り変化したそれらは通常のクリスタルに比べとてつもない魔力を秘めていた。月明りを幾年も浴び続けることでそれらは次第に魔力を蓄えていったのだろうとAtarは推測し、それら無数のクリスタルにStar Crystalと命名した。
Atarは一旦帰還すると、Star Crystalを研究・発掘するための組織「Atar Starstrider」を結成した。発掘の恩恵を受けて、彼はどんどん裕福になり社会的地位も増していったが学問的好奇心は衰える事無く、研究三昧の毎日だった。

また、大陸内部での水不足が深刻化すると彼はSand Shieldと呼ばれる金属製の防護服を開発した。これはStar Crystalを動力源にし、1日の水分摂取量を限りなく0に近づけるすばらしいはたらきを発揮した。
彼はその後もSand Shieldの改良を続け、より軽くより強靭なものを目指していった。水分摂取量を抑えるだけでなく、着るだけで常人では持てない重量の物を軽々と持ち上げることができるようになった。
やがてVetruvian(生まれ変わった者)という風習が人々の間で定着し始めた。その風習は以下のようなものであった。
人々は、子供が生まれると少年時代までは普通の暮らしをさせるが、青年期にさしかかると一着のSand Shieldを与えその防護スーツと共に生きることが人々の義務だった。防護スーツを着ることが大人の階段への第一歩となった。

AtarはStar Crystalの魔力で、機械生命体を生み出すことにも成功した。まず最初に生み出したのはGolemで、より複雑化させることでMechanystを生み出すことにも成功した。生み出されたMechanyst達はKaeroやPyraeといった土地で、Atar Starstrider管理下で火や電気,風を操って金属を加工して、防護服や船着き場の部品制作に携わった。

Atarは珪砂を触媒にStar Crystalの魔力で異次元へのゲートObelyskを作り出した。Obelyskの中からはすぐに崩れ落ちるWind Dervishや二酸化ケイ素でできたSilhouette TracerやJax等を呼び出すことができた。また、彼はWind Shrikeや有機生命体であれば何にでも化けられるMirage Masterも創造した。

このようにAtarは数々の偉大な功績を残してきたが、特に重要なのはStar Crystalを発見しVetruvianという風習を作りだしたことだろう。

chapter14の舞台


chapter14の語句補足:

Aymara・・・アイマラ族。南アメリカに住む先住民族。






Golem



Mechanyst


Obelysk


Wind Dervish


Silhouette Tracer


Jax


Wind Shrike


Mirage Master



















chapter15:THE TWIN EMPIRES

22,640~22,700AE

「2つの王国」

多くのAestariaが旅から帰り次第、どこどこで巨大なクリスタルを見つけたなどと大ぼらを吹くことも多かったが、中には実際に巨大なクリスタルを探し当てる者たちもいた

特に有名なのがCelandine大陸で見つかった、日光を浴びて金色に光輝くSun Crystalだろう。
Highmayne一族はWindcliffeを中心とした街づくりを始め、自らをSecond Sunと称した。またLightchaserたちはCelandine大陸で一番険しいSun Forgeに空中都市を築いた。これらが後のLynor Kingdomsの始まりへとつながっていった。

一方、北東に向け旅立った者たちがいた。やがて彼らは、前人未踏の危険溢れるXenkai大陸へとたどり着いた。そこは蒸し暑いジャングルや極寒の山脈,乾燥した砂漠,荒れ狂う猛獣が徘徊し、とても人が住むには適しているとは言えなかった。しかし、彼らはそんな厳しい大地に打ち勝ち、猛獣を騎乗用に飼いならし、狩りをすることで戦闘術も高めていった。彼らの音も無く忍び寄る戦士たちの血は後のSonghai Empireにつながり、XaanやKaidoといった都市ができていった。
彼らはXenkai大陸をくまなく探索し、Twilight Springを見つけた。その湖面では、黄昏と暁,光と闇,命と大地,動物と人間、さまざまなものの境界が溶け合っていた。そこからあふれ出る霊気の渦は交霊術を可能にし、猛獣の心を映し出したTwilight SealはAncestral SpiritやZodiac Maskの基になった。
SonghaiはVanarのように動物に変身することはできなかったが、心を通わせた動物の技術を駆使することができた。また、Songhaiの指導者たちは将来的に動物の肉体的強靭性をも伝承できるようになるだろうと考えていた。そうなればKaleosのGhost TigerやGen-BoのSable Tortoise, TaegonのCirtine Dragonなど多くの猛獣の特性を活かせるよう画策した。

また、Xenkai大陸に移住したのは猛き戦士たちばかりでもなかった。Chakri Avatar達はAestariaの堕落に辟易し、新たな希望の到来を期待しXenkai大陸へと渡った。彼らは、険しすぎて誰も近寄らないSaberspine Mountainsに修道院を建て、来るべき時に備えて瞑想に耽った。

chapter15の舞台

chapter15の語句補足:

Second Sun




















↓chapter16以降は公開され次第

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